プロジェクトProjects

進行中プロジェクト Ongoing Project

 

 

根室市柏陵校区義務教育学校

2029
北海道根室市

構  造:鉄筋コンクリート造+鉄骨造
階  数:地上3階
延床面積:8,812㎡

山脇克彦建築構造設計( 構造設計 )
総合設備計画(設備設計)

北海道の地方都市においては児童生徒数の減少や施設の老朽化により義務教育学校化が盛んに議論されている。その際、校舎や体育館を全て建替えることはコスト面も含め大きな負担になっており、比較的新しい校舎や体育館を活用し、必要最低限のリノベーションを行い、一部不足機能を増築するケースが増えている。このプロジェクトは、北海道根室市における小、中学校各1校を統合する義務教育学校であり、既存中学校の校舎棟と体育館を活用し義務教育学校とすることが計画された。
片廊下と中廊下の組み合わせであるL型の既存校舎を、外断熱化の上、管理諸室、特別教室、放課後教室として活用し、9学年の児童生徒が過ごす2階建ての普通教室棟を新たに増築した。ICT化が進む新しい時代の学びの姿を実現するため、教室の中だけではなく共用部全体を使って多様な学びが展開できることを目指し、開放的な階段室を中心とした回遊性のある普通教室棟を計画した。低学年~中学年が利用する1階は床座を想定したワークスペースや階段下のデンのような図書スペースを設置。中学年~高学年が利用する2階は、グループワークがしやすいテーブル席や一人で集中して勉強できる階段の吹抜に面したカウンターなどを設えた。また、昇降口や職員室も義務教育学校化により面積が倍増するため、鉄骨造の平屋のエントランス棟として前面道路側に増築した。アプローチのランドスケープとともに児童生徒や保護者、地域住民をオープンに招き入れる新しい学校の顔としてデザインした。

 

 

 

 

深川市まちなか交流施設 ふかふか

2026
北海道深川市

構  造:鉄筋コンクリート造
階  数:地上3階
延床面積:3,293㎡

山脇克彦建築構造設計( 構造設計 )
総合設備計画(設備設計)

北海道のほぼ中央に位置し、道内有数の米どころ・農業都市である深川市では、JR深川駅に隣接する新たな複合施設の整備を進めている。本施設は、建替となる中央公民館の「生涯学習機能」とバスターミナルの「交通機能」に、まちなかの賑わいを生み出す「交流機能」を加えた3つの基本機能を備えた公共施設である。
市は、成熟社会を見据えて地方都市の活路を見出すべく、商業の力に頼らず、自然に多世代の市民が集う場をきっかけとして、まちの活性化を図り、市民が期待する「みんなの集いの場」が生まれることを目指している。竣工後の運用を含め市と市民の共働による活発な議論と準備が進んでいる。
道内屈指の豪雪地帯であるため、積雪、落雪に備え建物の四方に強固な庇を設置し、人々を迎え入れる門(ゲート)型の形状とした。強い形態で人々を守る一方、1階の軒下の外壁には、農業のまちの象徴として市の土を練り込んだ土壁や、市有林のカラマツによる軒天ルーバーを設置し、人々の目に触れる部分に柔らかで温かみのある質感を盛り込んでいる。
1階にはJRのプラットホームが見えるワークスペースやカフェ、子育て世代が集えるキッズスペースを配置した。駅側の庭には噴水付きのキッズパークを計画し、駅前にこどもの遊び声がこだますることを意図した。
2階と3階は高齢者をはじめとした市民が日常的に訪れる公民館となり、あえて1階の交通機能と動線をクロスさせることで、「ここに来れば誰かに会える」という地方都市ならではの賑わいのあり方を目指した。2階と3階にはJR側に大きく開かれた、約200名を収容できる多目的ホールも備える。
ホールの大空間を含め特殊な工法を用いず汎用性のあるRC造でつくり切る。物価高騰や職人不足への対策として、縮小社会の身の丈に合った技術の蓄積により、丁寧に「みんなの建築」をつくることに徹した。

 

 

 

 

砂川学園

2026
北海道砂川市

構  造:鉄筋コンクリート造+鉄骨造
階  数:地上3階
延床面積:15,801㎡

山脇克彦建築構造設計( 構造設計 )
総合設備計画(設備設計)

石狩川流域の平坦部に位置する砂川市は、人口減少に伴う学校規模の適正化を図るため、市内小学校5校、中学校2校を統合し、新たに義務教育学校を整備することを決めた。
7校が統合されることにより、市内各地から計750名(24学級)を超える児童生徒が一堂に会し、9年間を共に過ごすことになる。物理的な巨大さ・均質さを引き受けつつも、子どもたちにとって自由で活き活きとした居場所をつくりたいと考えた。
配置は、幹線に面した北側部分に、校舎、スクールバスのロータリー、駐車場、サービスヤードを機能的に集約した。敷地を二分した南側一帯を「みんなの庭」として地域に開き、低層住宅地の景観に公園のような活きた空地を生み出した。
平面は、4-3-2制の各ステージに応じた教育環境を整えるべく、ステージ構成をそのままフロア構成に対応させた。体格差や学習内容の変化に応じて、各部寸法や家具、色彩などステージ毎の設えを明快に分け、子どもたちが成長を実感できる空間とした。
各階では、学年単位となる3つの教室と、トイレ・手洗いや教師コーナー等からなる24m×20mのユニットを連結させ、共用廊下と直に接続する平面形式を採用した。各ユニットには従来の廊下を拡張したオープンスペースから発展し、多様な学習活動への対応に留まらず、80人前後の集団が長期にわたり共存できる居場所を点在させた。