名寄南小学校
Nayoro Minami Elementary School

2016
北海道名寄市

構  造:鉄筋コンクリート造 一部鉄骨造・鉄骨鉄筋コンクリート造
階  数:地上3階
延床面積:8,339㎡

札幌構造設計事務所(構造設計)
アトリエブンク+アルスゼータ( 設備設計 )

名寄南小学校は、豊西小学校の廃校により再構築された新しい通学区における統合校として計画された。これまで各校で展開されてきた「ことばの教室」や「放課後児童クラブ」等の活動を継承しながら、新学習指導要領への対応や災害時の避難対応など、新たな役割も包括した整備が求められた。道内でも多雪地域に属する気候条件を考慮し、様々な機能をひとつのボリュームにまとめたコンパクトな施設構成を基本としている。体育館の四周を校舎が取り囲む形式とすることで、回遊動線による移動利便性と管理のしやすさを確保しながら、お互いの様子がいつも近くに見える見通しの良い環境を設え、子どもたちが刺激し合う一体感のある学び舎をつくりたいと考えた。ひとつにまとめられたたたずまいは、地域の新たなシンボルとして風格ある景観を生み出し、また、除雪のしやすいまとまったオープンスペースの確保を可能としている。
体育館の四周を校舎が取り囲む構成の課題は、体育館の採光と換気をどのように確保するかである。また、校舎の廊下も中廊下となるため共用部が暗くなりがちである。本計画では、この両方を解決する方法として、上部にトップライトを設けた3層吹抜け空間を、体育館と校舎廊下との間に挿入し、光と風の通り道とすることを考えた。体育館の2階レベル以上の壁はガラスカーテンウォールとし、スポーツ競技に影響のない範囲で内側に倒すことで、吹抜け空間の上部気積を拡大し効果的に光を取り込みながら、構造スパンの低減も図っている。体育館の換気については、屋上に3ヵ所の換気用ハト小屋を確保し、地中に埋めたクール・ヒートチューブから給気することで、負荷軽減を図る計画とした。
全ての普通教室は校舎南側に配置し、廊下側間仕切壁のないオープン型教室を採用している。面積的にはワークスペース分も取り込んだ標準の3割増しの広さを確保しつつ、緩い仕切りとなる低い可動家具を用意し、多様な形での利用ができるよう配慮した。