二風谷アイヌ文化博物館
Nibutani Ainu Culture Museum

1992
北海道沙流郡平取町

構  造:鉄筋コンクリート造 + 一部鉄骨造
階  数:地上1階
延床面積:998㎡

EDS構造計画事務所( 構造設計 )
アトリエブンク + アルスゼータ( 設備設計 )
アトリエブンク + 乃村工藝社( 展示設計 )

この建物は、アイヌ文化発祥の地と伝えられている二風谷にある沙流川ダムの湖水公園の中心施設として計画された展示施設である。自らがアイヌ民族である二風谷在住の著述家が、長年かけて収集した民具を通じて先住民族アイヌの文化を永く後世に伝えることを目的としている。敷地は河岸段丘状の平坦な土地で、数棟のチセ( アイヌの住居 )がコタン( 集落 )を形成して復元展示されている。平面計画上は、1,000㎡足らずの床面積のうち、500㎡を展示室に150㎡を伝承サロンにあて、管理・研修諸室は最小限とした。外観は、求心的でエコロジカルな形態とし扇状に配された大屋根は、樹木の枝状に組んだアングルトラス架構で支えられている。内部仕上げは、手作業の痕跡が残るものとし、民具と対峙させている。展示は過度に説明的な装置を排し民具それ自体が主役であり、アイヌ文化の精神を無言のうちに語りかける場に徹した。

日本建築家協会 JIA25年賞